こんにちは、Kです。
今日は続きですので前置きはないですよー。
では参りましょう。
【理想と現実 続き】
ここからはかなり身も蓋もない話に
踏み込んでいきますが、
どれだけ理想の子育てを考えたところで
「それを実践する」
ということには大きなハードルが存在します。
それは資金面でもそうかもしれないし、
環境的制約、心理的制約などでも
言えることかもしれません。
今パフォーマンスセミナー関連でメンバーの方に
人体実験をしていただいてますが、
費用やめんどくささ、疑念、実感のしにくさなどから
本当に実践できている人は少ないと思います。
サプリ飲むだけ
の人体実験ですらそうなのですから、
いわんや子育てにおいてをや。
まあ相当難しいことが想定されるわけです。
特に子育てにおいて難しいのは、
「対象が生身の人間である」
ということです。
サプリ飲むだけなら自分の問題ですし、
せいぜい家族から
「あんなにサプリ飲んでどうしたの・・・?」
と心配されたり
「そんなお金はありません!いい加減にして!」
と怒られる程度の話だと思います。
でも、子育てを始めとした人間関係は
そう簡単にはいかない。
対象となる子どもにも思いがあり、
それぞれの人間関係があり、嗜好があり、
相性等も存在します。
親がどれだけ真剣に考え、
子どものことを思って何かをやらせようとしても
子どもが望まないことは往々としてあります。
反抗されることもあるでしょうし、
真逆の方向に進まれることもあります。
理想に対して現実は本質的には残酷なのです。
最近読んだ本の中にこんな記述がありました。
「人間は希望的観測ってのをするんだがーーこういうふうになってほしいってね。そこへパパが出かけて行って言ってやるのさ。残念でした。そうにはなりません。ほかに起こるかもしれないことが、こんなにたくさんなるんですからって。間違いないんだな。たくさん起こることの1つの起こる方が、少ししか起こらないうちの1つが起こるよりも起こりやすいってことは。(精神の生態学p36)」
ちょっと難しい話なんですが、
これは何を言っているのかといえば
主に3つのことを言っていて、
1.物事の起こり方には無数のパターンがある
2.人が望むパターンはそのうちのほんの僅か
3.その望み通りになる確率の方が圧倒的に少ない
つまり、
望み通りにいかない確率の方が高いのに、
なぜそうなる、そうできると思うんだい
ということを言っています。
この最たる例がギャンブルですね。
競馬とかだと4896通り(3連単)ですが、
私たちはその数千分の1に期待します。
無数にあるパターンの中から1つ
あるいは複数を希望としたり理想としたりして
様々なことを行っているんです。
子育ても同じです。
無数にある子どものリアクションから1つ、
あるいは複数に期待します。
子どもの様々な成長や変化の中から、
ほんの数種類のみを是とする。
私たちはこういうことを普通にやっています。
子育てにおいて「おこりえること」はそれこそ
無限にありますけど、親が「良し」とするパターンは
そんなに多くないんですね。
そういう意味でも「実践する」ことは
とっても難しいと言えると思います。
で、そのことを踏まえた上で私の考える
子育ての指針をお話したいわけですが、
私は前回の記事でこんなことを書きました。
>走ったり跳んだり転んだりしながら、
>いろんな触感のものに触れたり舐めたり
>聞いたり嗅いだりしてみる。
>
>子どもが楽しいと思える形で
>いろんな体の動かし方をしながら
>遊ぶこと。
覚えてます?
ここには2つの意味が込められているんですが、
今までの話を踏まえると「何が重要なのか」が
見えてくると思います。
ぜひ対話してみてほしいんですが、
主に私は2つの意味を込めて書いています。
・・・
1つめ。
科学的、実験的に証明されたことを
できる限りで実践していくこと。
これはわかりやすいですね。
2つめ。
こっちの方が重要です。
仮にその効果が出なくても子どもに
悪影響が出ないようにしておくこと
です。
・・・わかります?
つまり、
子どもが楽しいと思える形で
ここが1番重要だということです。
言ってしまえば子育てメソッドの効果なんてもんは
二の次でいいんですよ。
思う通りの効果が出ることの方が稀なんですから。
だからこそ、効果が出ればラッキーくらいな思いで、
親も子どもも楽しめるような工夫をしつつ
一緒に楽しむくらいの心構えが必要なんです。
もちろん、これにもちゃんと理由があります。
その理由は、子育てにおいて1番の害悪は
「子と親のストレス」
だということから来ています。
たぶんこれを否定する研究者は
いないんじゃないかと思います。
当たり前すぎるので笑
もう少し厳密な話をすると、脳が発達する時期の
ストレスは脳の発達を阻害するどころか
「縮小させる」と言っても過言ではないほどの
影響があることがわかっています。
適度な淘汰圧が進化や成長に必要という説も、
早くて6歳、遅くて9歳以降の
脳の成長が落ち着いた後の話です。
幼児期においてはできる限りストレスのない
状態で過ごせることが望ましい。
脳の発達を促すよりも脳の発達を阻害する要因を
取り除くほうが重要なんですね。
で、それが親と子のストレスなんです。
「良い子育て」とはこういった
脳の発達に良いこと と 脳の発達に悪いこと
この2つのバランスの上に成り立ちます。
運動や刺激を与えた方がいいけれど、
ストレスを感じさせては元も子もない。
いろんな経験をしたり考え方を身につけた方が
いいけれど、それを子どもがイヤイヤやっていては
意味がない。
幼少期のストレスはそれくらい重大な
意味を持っています。
注:少年くらいの年齢になると違いますのであしからず。
そしてここを肝に銘じてほしいのですが、
親の理想的な子育ては数種類しかなくても、
子どもがストレスを感じるパターンは無数にある
のです。
脳のスペックが決まる9歳までに
いろんな体験をさせよう!
そう決めるのは親の自由だし
その知識は子どもにとっても有益なものだと
思います。
ただ、その知識に固執することは
子どもにとって非常に大きな害悪になることも
知っておいてほしいと個人的には思います。
いろいろ実践してほしいのですが、
それは子どもにストレスが掛からない範囲で、
もう少し言うと親にもストレスが掛からない範囲で
行うのが望ましいです。
親のストレスは子どもにも影響が出ますからね。
はい。
以上の話を踏まえると、
私にとっての理想の子育ては
こういうものになります。
「気楽に、楽しく、子どもと遊べ」
勉強している人ほど、もっと気楽に考えてほしいんです。
子育ては理想通りにいくものではないのだから、
それにイライラしてもしょーがないです。
理想は大切ですが、現実も忘れず、
子どもと楽しんでみてください。
それが1番大切なことだと思います。
島田さんの最後の文
>子どもと一緒に外にでよう
これが真理だと思う今日この頃。
そんでは、今日はこの辺で。
ありがとうございました!
K